新たな疫病の発生
"心臓疾患は現代の流行病となりつつある"-スタンフォード大学チーフレジデントのロバート・ウィテカー博士は、著書「The Emerging Threat of Mental Illness」の中でこう述べています。ウィテカー博士は、この病気の専門家である。国防総省、退役軍人省をはじめ、多くの連邦機関に勤務している。"全米科学・工学・医学アカデミー "は、2002年7月に "心臓疾患は米国における新たな公衆衛生問題である "という報告書を発表しています。■ なぜ心臓病が増加？ 心臓病の増加は、20世紀の終わりから21世紀にかけて著しくなりました。その原因は、主に生活習慣の変化によるものです。例えば、昔は一日3食でしたね。ところが、今では2食に減っています。
また、仕事や家事などで忙しい人が増えてきましたよね。これもまた、心臓病と関係があると考えられます。つまり、運動不足により、心筋細胞への酸素供給量が低下するのです。これが、心肥大の原因になります。■ 心臓病には、どんな種類があるの？ 心臓病とは、動脈硬化によって引き起こされる様々な症状の総称です。代表的なものを以下に紹介します。
虚血性心疾患（狭心症）
心筋梗塞とも言います。冠動脈の血流が不足して起こる心疾患です。狭心痛と呼ばれる胸の激しい痛みが特徴で、突然死の原因となることもある恐ろしい病気です。
閉塞性心疾患（弁膜症など）
心臓の中にある弁の機能が低下し、血液の流れが悪くなることで発症する心疾患です。心不全を起こしやすいため、注意が必要です。
急性大動脈解離 大動脈が裂けてしまうことで起きる心疾患です。胸部外傷による出血が原因で発生することが多いようです。
うっ血性心疾患（不整脈）
心臓の筋肉が痙攣して収縮しにくくなる心疾患です。激しい動労時に起こりやすく、心不全を引き起こすこともあります。
僧帽弁閉鎖不全症 肺高血圧症の一種で、肺静脈の血流が増加して肺のうっ血が起こり、呼吸困難を起こす原因になる病気です。
その他の心疾患 心臓病の中には、不整脈以外にも、脳卒中や脳溢血、腎障害などの重大なものもあります。■ 心臓病の予防方法はあるの？ 心臓病にならないためにも、普段の生活において健康的な生活を送ることが重要になってきます。まずは食事に気をつけることですね。食物繊維を多く摂るようにしましょう。野菜中心の食事を心がけると良いと思いますよ。あと、禁煙も大事です。タバコに含まれるニコチンには、血管収縮作用があるため、動脈硬化を促進する可能性があります。
それと適度な運動です。散歩でもかまいません。